任意整理をしない方がよいケース

文責:代表 弁護士 西尾有司

最終更新日:2024年06月24日

1 任意整理とは

 任意整理とは、債権者と交渉をして借金の支払い方法について合意することをいい、長期間の分割返済の合意をすることで月々の支払額を抑えたり、利息のカットをすることができる可能性がある、といったメリットがあります。

 しかし、以下のような場合には任意整理をしない方がよいと思われます。

2 任意整理をしない方がよいケース

⑴ 取引期間があまりにも短いケース

 借入れやカードを使い始めてから半年も経っていないなど、取引期間があまりにも短い場合、業者側から「支払の見通しもなく借入れやカード利用を行ったのではないか?」と思われてしまい、任意整理に応じてもらえない可能性が高いです。

 任意整理とは、あくまでも話し合いでの解決を図るものですので、業者側から断られてしまうこともあり得るのです。

 

⑵ 同じ業者で自動車ローンを組んでいるケース

 SMBCファイナンスサービス(旧セディナ)、ジャックス、トヨタファイナンスなど、クレジットカードだけではなく自動車ローンも取り扱っている業者も存在します。

 そのような業者について、クレジットカード分だけを任意整理しようとしても、同一の業者で自動車のローンも組んでいる場合には、自動車ローンについても整理することになってしまい、自動車が引き揚げられてしまう可能性も考えられます。

 自動車を手放してクレジットカードと一緒に整理をしたいということであればよいのですが、自動車は手放したくないのであれば、同一の業者は任意整理しない方がよい可能性があります。

 

⑶ 奨学金など利息が安いケース

 日本学生支援機構などから借入することができる奨学金については、元々の利率がかなり低く設定されていますし、場合によっては返還の免除や猶予の制度もあります。

 参考リンク:独立行政法人日本学生支援機構・返還が難しくなった場合

 そのため、奨学金については任意整理をするメリットがなく、任意整理しない方がよいといえます。

 

⑷ 金額が安く費用対効果が合わないケース

 当法人にご依頼いただく場合、任意整理の費用は、原則として債権者1社あたり4万4千円(税込)となっています。

 それを踏まえると、借金の金額が10万円に満たないような少額の場合には、減額・免除となる利息の金額もわずかであることから、費用対効果が合わないため、任意整理を依頼することはあまりお勧めできません。

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